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gifted(ギフテッド)

(C)2017 Twentieth Century Fox
引用元:https://eiga.com/movie/86935/gallery/

概要

原題:Gifted
監督:マーク・ウェブ
主演:クリス・エヴァンス(フランク・アドラー)
   マッケナ・グレイス(メアリー・アドラー)
   リンゼイ・ダンカン(イヴリン・アドラー)
   ジェニー・スレイト(ボニー・スティーブンソン)
   オクタヴィア・スペンサー(ロバート・タイラー)
   グレン・プラマー(グレッグ・カレン)

あらすじ

フランクとメアリーは家族ですが親子ではありません。
数年前にフランクの姉が突然家にやってきて、メアリーを置いてこの世を去りました。
その後、メアリーの育ての親になったのです。

そんなメアリーは普通の学校に通っていますが、授業が面白くなくて先生に暴言を吐くなど問題を起こし始めます。
実はメアリーは天才的な数学脳を持っている【gifted】と呼ばれる人だったのです。

それを知っているフランクは姉の願い通りメアリーに普通の生活送ってもらいたくて、そのことには触れないように生きていました。
しかしそれを知った周りの人間にはそうはいきません。

学校の先生や近所の人、音信不通だったフランクの母親までもがメアリーに近づきます。

メアリーの人生をめぐって繰り広げられる大人たちの物語、
しかし、メアリーの人生には亡きメアリーの母の驚くべき思いと、とんでもない遺産が絡んでいたのでした。

青春とは人生そのものだから(みどころ)

今作の監督であるマーク・ウェブは【青春】というものをテーマに映画を撮ります。
有名な作品は、「500日のサマー」、「アメイジング・スパイダーマン」などがありますが、どの作品も登場人物の普通の生活がとある理由で脅かされ、その理由をめぐっての青春模様を描いたオシャレな映画ばかりです。

あらすじや予告からじゃあまりイメージが出来ませんが、今作はまぎれもなく青春映画です。
そして誰の青春なのか、それは登場人物全員の青春です。

この見どころの記事を最後まで読んで今作を是非見てみてください。
恐らく、今後見るすべての映画の質が上がることになるでしょう。

マッケナ・グレイス(メアリー)の演技が、、、

これはありきたりな感想かもしれませんが、マッケナ・グレイスの演技が本当に自然なんです。

ここまで自然に演技されると映画を見てるっていうことを忘れてしまいますね。

もともとクリス・エヴァンスが見たくてこの映画を見たのですが、クリスの演技が埋もれてしまうほどに輝いていました。
本当に生まれたときから一緒に暮らしてたんじゃないかと思うぐらい、、、

さすがに今作はマッケナ・グレイスの演技でメアリーに感情移入してしまいましたね。

登場しない登場人物に注目

会話の中にだけ登場する人物っていますよね。
続きものの映画の場合だと重要な伏線となる場合が多いですが、今作では違います。


作品が伝えたいことをその登場人物から読み取ることが出来るのです。

 

これはえ映画の演出の一つになりますが、何気ない会話ですら重要であると観客を飽きさせることがないんですね。
特に今作のように、何気ない穏やかな映画だと何ら意味のないシーンが多くなるとぐだついてしまいます。

しかし、何気ない一手間を加えられていることによって最後まで飽きることなく満足一本になるわけです。
こういった細かいところを見つけられるかどうかも通ならではです。

(僕が通かどうかは別として)
そしてこういう仕掛けを作れるのは名監督の証です。

これも一つの映画の見方なので、他の作品にを見る時も是非意識して見てください。

青春とは人生そのものだから

そもそも青春とは何なのかというところですが、
詩人:サミュエル・ウルマンの言葉を借りると青春とは「心の持ちよう」であります。

人はいくつになろうと、未知への探求心や冒険心、恐怖に立ち向かう勇気を忘れず生きている。
いくつになっても目指すものがある、守るものがある、、、

どんな映画のどんな立場の登場人物にも立場や青春といった、人生そのものを語るような描写があります。 



今作の登場人物の全員が心のままに生き、正義を貫くために心と心をぶつけあう、だからこそ見ている観客は単なるドラマではなく人一人の人生だと本気でとらえることが出来ます。

映画の見方も変わる、良質な1本です。

こんな人に見てほしい

キャプテン・アメリカを見た人なら是非見てほしい

つまりはクリス・エヴァンスに注目してほしいということです。
最近の映画でこんな役のギャップを上手く演じ分ける人をあまり見ていないのでそこにも感動しました。

というのも、例えば普段正義のヒーローを演じている人が、急に悪役を演じると真逆だからこそ我々観客としては演技にメリハリがついていることがわかりやすいんです。

ところが今回は共に誰かを守るというベースは変わらないなか、一方は頼れるリーダーで、もう一方はまだまだ未熟な大人像、少年のような男性と言えば伝わるでしょうか?
つまり、もしクリス・エヴァンスが大根役者みたいな人だったら、どんなに頑張っても「やっぱりキャプテン・アメリカってイメージだわ」ってなっちゃいます。
でも、今作ではそれがない、終わった後しばらくたってから「そういえばキャプテン・アメリカじゃん」ってなります。

この二人の人物像をしっかりと演じ分けるクリス・エヴァンスの役作りに感動しました。

自分を責めてしまう大人に見てほしい

劇中、フランク(クリス・エヴァンス)とメアリー(マッケナ・グレイス)のやり取りの中で、とても大切なシーンがあります。

フランクは保護者であり責任のある立場ですが、時々間違えてしまうことがあります。
それって人間だれしもに起こることですが、一部の人はそれをその間違いをずっと引きずってしまう。
大人なは誰だって時々子供みたいになってしまう。

 

大切なのはその間違いを悔やむことではなく、それを踏まえてどう向き合うか、理解しようとするかだと思います。



子供は幼い時のことをずっと覚えていると言います。
それは悪いことだけではなく、いいことも同じように覚えているものなのです。
そして子供だって一人の人間です。
気持ちを理解できる歳になれば、間違えたこともわかってくれるもの、
子供だって時々大人なのです。